後立山(長野/富山) 唐松岳(2695.9m) 2019年7月31日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 1:31 駐車場−−1:52 黒菱平−−2:18 八方池山荘−−4:06 丸山ケルン−−4:51 2650m峰−−5:09 唐松岳 5:55−−6:15 2650m峰−−6:49 丸山ケルン−−8:32 八方池山荘−−8:48 黒菱平−−9:00 駐車場

場所長野県北安曇郡白馬村/富山県黒部市
年月日2019年7月31日 日帰り
天候晴後ガス
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場黒菱林道終点に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無痩せ尾根あり。転落注意
山頂の展望大展望
GPSトラックログ
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コメント少々お疲れ気味で、北ア日帰りの中では最も楽な唐松岳へ。天気は大丈夫と予想して展望を期待したが、晴はしたが槍ヶ岳、立山、剱岳は雲の中で、山頂もやがてガスに覆われてしまった。梅雨明けしたのにスカっと晴れないのが残念


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平日深夜は駐車場はガラガラ ゲートをすり抜けて歩き出す。暑い!
黒菱平で木道に乗る 八方池山荘
1973.9m三角点 標高2050mの公衆トイレ
扇雪渓から延びる雪渓脇を通過 八方ケルン。ここでライト不要に
唐松岳に向かうライトの光 今年も最後の巻道は通行止め
尾根上を進む
2650m峰から見た唐松山荘 唐松山荘
山頂への最後登り 雲から太陽が顔を出した
唐松岳山頂 唐松岳から見た白馬岳方面。稜線に雲がかかる
唐松岳から見た五竜岳 唐松岳の影が伸びる
気温は+8℃ 一瞬だがブロッケン現象が出た
不帰ノ瞼方面の縦走者がいた 山頂にガスがかかり始め下山開始
小屋から下山する大パーティー 山頂を振り返る。ギリギリでガスかかかる
八方尾根を見下ろす。こちらも下は雲がかかる 振り返ると山頂は完全に雲の中
白馬岳方面も雲のかかり方が濃くなる 下山時の丸山ケルン
扇雪渓。まだ雪はたっぷりある 八方池
雲がかかり涼しくなった 平日だが木道を登ってくるハイカーが多い
リフト頂上駅 黒菱平
黒菱林道終点駐車場は賑わっている まだ満車ではなかった
ハクサンシャクナゲ
コケモモ ゴゼンタチバナ
チングルマ ツガザクラ
毛が無いのでイワギキョウ ミヤマダイコンソウ
コマクサ ミヤマクワガタ
コバイケイソウ アオノツガザクラ
コイワカガミ ツマトリソウ
雷鳥。30mくらいの距離にいた エゾシオガマ
アカモノ タカネヤハズハハコ
ミツバオウレン ムシトリスミレ。食虫植物
ミネズオウ ミヤマアキノキリンソウかなぁ
ヨツバシオガマ ミヤマイワニガナ
ヤマハハコ ギンリョウソウ
ベニバナイチゴの花 ベニバナイチゴの実
オオヒョウタンボク ミヤマキンポウゲ
ウサギギク サンカヨウ
モミジカラマツ ミヤマカラマツ
オオサクラソウ。ユキワリソウとの見分けには葉が必須 ハクサンタイゲキ
ミヤマキンバイっぽい ハクサンチドリ
ミヤマアズマギク ウラジロヨウラク
クルマユリ イワシモツケ
シモツケソウ ミネウスユキソウ
たぶんタカネウツボグサ
タカネナデシコ ミヤマホツツジ
ハクサンオミナエシ? シオガマ系に見えないわけでもない
タカネマツムシソウ ヤマホタルブクロ
イブキシャジョウソウ ハクサンシャジン
キバナノカワラマツバらしい ミヤマコゴメグサ
シナノオトギリ or イワオトギリ ハッポウタカネセンブリ
ニッコウキスゲ シロバナハナニガナ
カライトソウ ミヤマダイモンジソウ
ホソバツメクサ キバナノカワラマツバ
ミヤマアキノキリンソウ オオバギボウシ
コメツツジ クモマミミナグサ
ミヤマママコナ キンコウカ
ウメバチソウ? キバナノカワラマツバかなぁ
シモツケソウ


・体力維持や日中の暇を持て余して5回連続で中1日のペースでアルプス級の登山が続いていたが、さすがに足に疲労が蓄積してきて下界の生活で階段の上り下りがきつくなってきた。もう1日休んで中2日にしようかとも思ったが、梅雨明け直後から気温が上昇し暑く、避暑のため高山に逃げ込みたいところ。ただし、できるだけ負荷が少ない山にすることにして唐松岳とした。黒菱林道終点から山頂までの標高差は約1200mである。

・充分に暑いがまだ太平洋高気圧の張り出しが中途半端で、高気圧の縁を回り込む湿った風が入り、午後になると長野県内のあちこちで雷雨が発生する日が続いていた。例の如く早朝以外は早い時刻から稜線にガスがかかる可能性が高いと判断し、山頂には日の出の時間に到着するよう1時半に出発。頭上は満天の星空だが下界の町明かりが少なく、雲海が出ているようだ。

・出発時の気温は約+15℃で、標高1500mなのに暑い! ただ少し風があって体感的にはだいぶ助かった。

・平日のこの時間帯に他に歩く人は皆無で、立ち木皆無で登山道が丸見えの八方尾根には八方池山荘以外に明かりは見えない。

・できるだけ風を受けて「強制風冷」されるために尾根上のコースを歩く。扇雪渓付近の巻道も、今は登山道の雪は消えて夏道が通行可能だった。

・丸山ケルン付近で東の空が明るくなり、ライト不要でどうにか歩ける程度になった。唐松岳山頂に向かうライトが一つ、それと五竜岳山頂に向かうライトが2つ見えた。この時点ではまだ稜線にガスはかかっていなかったが、東の雲海の高さが高く、志賀高原すら見えていなかった。今日は南アルプスは見えないだろう。

・高度が上がると気温が低下し、風も強くなって寒さを感じるようになった。2650m手前で巻道が通行止めで尾根上に道に切り替わる前に防寒装備装着。気温は+10℃を切っていた。白馬岳方面の稜線には早くもガスがかかり始めた。

・2600m峰には唐松山荘宿泊者が防寒具を着て日の出待ち。しかしこの雲海というか水平線付近の雲の多さでは、すっきりとした日の出は見られないだろう。今日はきれいな雲海ではなく、雲の上面は霧状で雲と空の境界が識別できない状態。雲ではなく霧が覆っているように見えた。既に唐松岳山頂にはたくさんの人の姿が見えていた。

・私が最後の登りにかかると次々と下ってくる人とすれ違う。山頂到着時に山頂にいた人は数人程度に減っていた。西寄りの冷たい風が強く、快適に長時間滞在できる状況ではなかった。山頂の気温は約+8℃だったが、風があるので体感的には0℃前後だろう。

・立山、剱岳の稜線はすっぽりと雲に覆われてほとんど見えない、五竜岳は見えているが、そのすぐ右側にあるはずの穂高、槍も雲の中。見えているのは五竜岳、不帰ノ瞼、天狗ノ頭、小蓮華岳及び黒部川沿いの山だけで、他は雲の中。やがて五竜岳にも雲がかかり始めた。

・やがて唐松岳山頂にもガスがかかり始めた。梅雨明けしたのにこの状況はよろしくない。湿った風が入っている影響だろう。しかしガスは西側の黒部川から吹き上がっており、ガスが切れて太陽が出ている短い時間に新たなガスが上がってくると、瞬間的ながらブロッケン現象が見られた。ただし瞬間的なので他の登山者は気付かなかった。

・1時間近く待ったが、山頂にかかるガスは濃くなる方向で展望が回復する希望はほぼ無しと判断。寒いこともあって下山開始。

・まだ時刻が早いので、登ってくる登山者はリフト運行前から歩きだした少数の日帰り登山者のみ。すれ違う登山者が増えてきたのは八方池を通過して木道に達した付近。公衆トイレ付近では観光客も混じって平日の山とは思えない賑わいだった。

・帰りは高山植物の写真を撮影しながらだったので、普通に歩くよりもかなり時間がかかった。八方尾根の高山植物の種類はべらぼうに多く、私程度の知識では知らないものが多く、似ている別種なのか種類は同じでも個体差なのかも分からない。数が少ない種類もあって、全種類を撮影するのは不可能。特に種類が多いのはハイマツ帯よりも標高が低い場所。観光客向けの範囲である八方池までの間でも十分な種類と数の高山植物を楽しむことが可能。八方尾根は標高が低い場所でも背の高い木が皆無で、通常は標高2400m以上の森林限界に生えている高山植物が見られる。これは地質が蛇紋岩の超塩基性で木が生息できないからとのこと。立木が無く日当たりが良く冬場の降雪量が多いと、この標高でも高山植物が生息可能なようだ。

・写真撮影後の高山植物の判別も面倒で、ネットで調べても簡単には分からないものがいくつもあるし、どうしても分からないものも。最も信頼できるのは場所(八方尾根)も絡めて検索することだが、複数のサイトを見ても私が撮影した全ての種類の花が掲載されているわけではなかった。また、形状が似ている複数の種があるパターンもあり、山岳同定よりも格段に難しい。どれも特徴のある花の形状なら分かりやすいのだが・・・。いい調査方法を知りたいものだ。

・黒菱林道終点駐車場は車は多かったがまだ満車にはなっていなかった。ガスがかかり車の中は灼熱になっていなくてよかった。この付近には水源は無く、ペットボトルの水で水浴び。

・黒菱林道は牧場の中を通るので牛がいても不思議ではないが、何度も通っているのに道路上で牛を見かけたことは無かったが、今回初めて遭遇。牛も車に慣れていて、接近しても簡単にはどいてくれないので気長に待つ。よく見ると道路上に牛の糞が落ちていたり。林道には牧場の柵は無いが牛は脱走しないようだ。牧場の境界の路面はグレーチングが敷かれており、おそらくその目の荒さが牛の蹄が入る大きさで牛が渡れないのであろう。よく考えられている。

・林道を下っていると北尾根高原手前で大ザックを背負って舗装道路を歩いて下る登山者を発見。この林道を歩く人を見たのは初めてでびっくり。まだ先は長いのでピックアップして八方温泉まで送った。名古屋在住で今は東京に単身赴任している人で、7/27(土)の台風6号が三重の上陸した日に栂海新道を親不知から入山して縦走してきたとのこと! ご苦労様でした。下界は暑いよ〜

 

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